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間 「そう。私が間です。」
若者「・・・・・・」
間 「私が、間。」
若者「・・・・・・(スタスタ)」
間 「・・・・(ぷは~~~)」
若者の歩く先に郵便バイクが
(ブロロロロ・・・ピタッ)
郵便局員「ゆ、郵便です」
若者「へ?」
郵便局員「ゆ、郵便です」
若者「僕?」
郵便局員「どうぞ」
若者「?はあ(パシ)」
(ブロロロロ・・・ツルッドガラララン!)
横転するバイク
若者「え!?」
駆け寄る若者
若者「大丈夫ですか!?」
郵便局員「ハァハァ・・い、石畳が・・」
若者「立てますか!?」
郵便局員「こ、この不規則な石畳のせいで・・」
若者「溝にハマったんですね、立てますか」
郵便局員「伝統か芸術か、知らないけど・・、この石畳が、不規則なせいで・・!」
若者「・・そうですね。こんな道、走り辛いですもんね・・・」
郵便局員「走り辛い『だけ』ですよ・・、毎日毎日こんな道をカブで通らないといけないのに・・・うぐっ!いたた」
若者「足ですか、大丈夫ですか!」
郵便局員「折れたみたいです・・」
若者「え、折れたんですか・・大丈夫ですか!」
郵便局員「分からないです、自分でも・・」
若者「立てますか!」
郵便局員「まだ・・分からないです。力を入れたら、痛いです・・」
若者「ゆっくりと立ってみては・・」
郵便局員「あ、はい・・あ、立てそうです・・あ、立てました」
若者「歩けますか・・」
郵便局員「・・・・なんとか・・歩けそうです」
若者「でも足、折れてそうですか・・?」
郵便局員「・・・いや、折れては、いなさそうです」
若者「そうですか、ひとまず良かったですね」
郵便局員「そうですね。ありがとうございます。なんとか、バイクにも乗れそうです」
若者「でもここは石畳だから、押して行った方が良いんじゃないですか・・?」
郵便局員「そうですね、でも上り坂ですし・・この石畳は延々続くので・・やっぱり乗って行きます」
若者「そうですか・・ではお気を付けて・・・。」
郵便局員「ありがとうございます。幸い、あと1通で今日のノルマは達成ですので、なんとかなりそうです」
若者「それは良かった。ではご達者で」
郵便局員「ええ。あなたも。では(ブロ・・ブロ・・ブロロロ・・ブロロロロォォォォ・・・)」
若者「驚いたなあ。・・そうか。こんな芸術チックな石畳でも、郵便局員からすれば、迷惑な話だよなあ。。でも中々いい人だったな。うん。所で、俺に郵便物って、一体何なんだろう・・・」
(続)
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