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土佐昔話

・蒸発

昔、一人の特異能力者がいた。

彼は両手の親指と中指で空間を作ると、
その中に映るものを自在に人差し指で動かすことができた。

そして彼は太陽を指で囲み、
それを人差し指で動かそうとしたが、
太陽の表面温度は約5000℃、
彼はたちまち焼き消えた。

馬鹿な男の馬鹿な話と笑うだろう。
しかし彼はそんな事は知っていた。

彼は死に場所を探していた。
正確には、彼は蒸発を望んでいた。
いずれ誰かに見つかるような蒸発ではなく、
本当に一瞬で霧となって消えてしまうような蒸発。

彼は一瞬で消えた。
望みは叶った。
彼の真意や経緯は分からない。

ただかれは望み通りに
一瞬で消えた。

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